警察の心証

心証 逮捕

【心証とは】

  • 心に受ける印象。人から受ける感じ。
  • 訴訟上の要証事実に対して形成される裁判官の主観的な認識や確信。

裁判では、服装や髪形をきちんと整えて出廷し、はきはき答えることで、裁判官の心証が良くなると言われていますし、実際にだらしない服装や髪型で出廷して、のらりくらりと罪を逃れようと、曖昧な証言をしてしまっては、反省していないとみられても仕方のないことです。

では、逮捕・拘束され、事情聴取を受ける被疑者の場合、警察の心証はどうでしょう?

黙秘したり、あいまいな供述をしたり、横柄な態度をとることは、もちろん心証はよくありませんが、髪型は逮捕されてしまうと、ほぼ変更できません。(例外として、丸坊主にしてもらえる留置所も存在しますが、すべての留置所で対応しているわけではありません。)

服装に関しても、留置所に入れられると、基本的には皆と同じ、警察署で貸し出されるヨレヨレのグレーのスウェットを着て過ごすこととなります。

しかし、逮捕から72時間後には、衣類を差し入れることが可能となり、新しいスウェットを着て、刑事さんの事情聴取を受けたり、留置所内での留置担当官と接することが出来ます。

刑事さんや留置担当官ももちろん人間で、「お、家族からの差し入れか。」「大事な人がいるんだな、しっかり反省して二度と悪さをするなよ」「家族も心配しているんだから、しっかりしろ!」など、励ましの言葉をもらったりするようになります。

やはり、「家族や恋人・友人が今後支えてくれるのだろう」と、刑事や担当官も感じるものです。

もちろん、罪が軽くなったり、無罪になったりするわけではありませんが、接し方は柔らかくなる傾向です。

何より、逮捕された本人は、家族や恋人の支えがあると思うことで、過度に落ち込んだり、反抗的になったりせずに済みますし、自分の置かれた状況を受け入れ、取り調べにも真摯に応じることが期待できます。

罪を犯してしまったならば、家族としても、しっかり反省させ、今後は支える意味も込めて。また、罪を犯しておらず、誤った逮捕の場合は気持ちを折らせず、しっかりと対応できるように家族として応援しているというサインでもあります。

家族や恋人・友人からの差し入れというのは、逮捕されてしまった方の今後を左右する可能性が高く、とても大切な行為です。

タイトルとURLをコピーしました