刑務所や拘置所において、裁判未決者と裁判既決者の違い

留置所
刑務所や拘置所では、裁判が終わっていない人と終わっている人の2種類に分類されます

刑務所と拘置所は、法務省管轄の刑事収容施設で、「刑事裁判が終わっていない人」と、「刑事裁判が終わり、実刑判決を受け服役している人」の2つに分類されます。

刑務所は懲役刑を行う場所、拘置所は裁判中の被告がいる場所と認識していますが、ちがうのですか?

基本的に刑務所は、懲役刑や禁固刑の受刑者が服役する場所で、拘置所は、裁判中の被告人が勾留されている場所ですが、必ずしも刑務所にいる人すべてが受刑者又は、拘置所にいるすべての人が裁判中の被告人というわけではありません。

刑務所にも裁判中の被告人がいたり、拘置所にも懲役刑の囚人が服役していたりします。

主な入所者その他の入所者
拘置所裁判中の被告人死刑確定者、懲役刑・禁固刑の受刑者
起訴前の被疑者(容疑者)
刑務所懲役刑や禁固刑の受刑者裁判中の被告人

死刑確定者は刑務所ではなく、拘置所にいるのですね。

死刑確定者は、拘置所に収容され、刑の執行を待ちます。

刑の執行は主に拘置所で行われ、一部刑務所へ移送し刑務所で執行する場合もあります。

刑務所にも裁判中の被告人がいる?

刑務所にも裁判中の被告人がいるのはなぜですか?

裁判所の近くに拘置所がなく、又刑務所敷地内にも拘置所が隣接されていない場合は、刑務所施設内に裁判中の被告人を勾留する場所を設けているようです。

しかし、刑の確定した受刑者と、裁判が確定していない被告人では、扱いが異なります。

裁判未決/裁判既決扱いの違い
裁判未確定の被告人や逮捕された被疑者
裁判が確定していないため、推定無罪の人
差し入れられた衣類を着ることが出来る。
一般面会は、平日なら1日1組1回可能。
平日、一日1回手紙送付可能。
弁護士との面会・手紙はいつでもできる。
カップラーメンやお菓子などを購入可能。
部屋でラジオが聞ける。
比較的種類が多く衣類などの差し入れ可能。
裁判の確定した懲役刑・禁固刑の受刑者
死刑確定者 
裁判の結果、実刑が確定した有罪の人
支給された囚人服で生活。
面会は、月2~7回。
手紙は、月4~10通。
食事は支給のみ。
お菓子は優良受刑者のみ少量購入可能。
懲役刑の場合、仕事を強制。
一日2~3時間程度テレビ視聴可能。
衣類は下着のみ差し入れ可能。

【裁判が確定していない未決者とは】

  • 逮捕され拘留されている被疑者(容疑者)
  • 裁判中の被告人
  • 1審や2審は結審したが、上告中の被告人
  • 推定無罪として扱わなければいけない

拘置所に懲役刑や禁固刑の受刑者がいる?

拘置所に懲役刑や禁固刑の受刑者がいるのはなぜですか?

裁判が確定し、懲役刑や禁固刑の実刑判決となった場合、どの刑務所へ移送するか決定するまでの間、一時的に拘置所内で服役する場合があります。


又、懲役刑となり、そのまま拘置所で食事担当や新人教育などで刑期が終わるまで服役される方もいます。

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