逮捕された家族が相談できる行政サービスや相談窓口
警察署に問い合わせ
ご家族が逮捕された場合、最初に対応するのは「事件を担当している警察署」です。
警察署に問い合わせるということだけでも、勇気のいることだと思いますが、事件担当の警察署がわかっている場合は、家族として一度確認することをお勧めします。
警察署への問い合わせ方法
- 警察署の代表電話番号に電話します。
警察署の電話番号はこちらの「全国の刑事収容施設」でご確認いただけます。 - 受付に、「家族が逮捕されました。担当部署や担当者と話をさせてください」と伝えてください。
逮捕された事件の内容がわかっている場合は、事件によって担当課に取り次がれたりしますが、不明な場合は刑事課へ取り次いでもらえます。 - 家族として、確認できることや、直接聞けることには限りがありますが、可能な限りの情報を問い合わせが可能な内容があります。
問い合わせ内容
- 逮捕された家族の現在の状況(留置場の場所、体調や安否について)
- 面会や差し入れの可否
- 今後の手続きの流れ(詳細な捜査内容や容疑の詳細は、教えてもらえないことがほとんどですが、可能な範囲で教えてほしいと聞いてみてください。)
【注意】
電話での問い合わせ前に、逮捕されたご本人の名前・生年月日・逮捕日など、わかる範囲の情報を用意してください。
刑事事件の捜査内容や細かい事情については、警察署では家族でも原則として教えてもらえません。
警察署の方針によっては、電話での問い合わせには回答できない場合があるため、直接警察署へ出向き、確認しなければいけない場合もあります。
その際には、家族であることがわかるように、身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード等)をご持参ください。
警察署によっては、個人情報保護の観点より、「電話では答えることができない」「電話では家族であることの確認ができない」といったことで、情報を入手することが難しい場合がありますが、融通が利かないということではなく、個人情報を大切にしている警察署であると考え、他者に家族が逮捕された情報が外部に漏れにくいと考え、納得するほかありません。
市区町村の福祉課・生活相談窓口
家族の逮捕によって、家計が苦しくなったり、生活が不安定になる場合もあります。
各市町村の役所には「福祉課」や「生活相談窓口」があり、生活困窮や急な経済的な悩みについて無料で相談できます。
- 逮捕された家族によって生活費や家計が不安定になった場合の支援(生活保護や一時的な支援金などの相談)
- お子さんがいる家庭で、養育や進学の悩みが出てきた場合のサポート
- ひとり親世帯になった場合の各種手当や支援制度の案内
- 心身の不調や不安が大きい場合、専門機関(カウンセリングや医療機関)の紹介
- 家族の逮捕により、社会的な孤立や偏見で困っている場合の相談
相談の内容に、「家族が逮捕された」ということを伝えなければならない場合がございますが、役所の福祉課や生活相談窓口には守秘義務があるので、「秘密にしたい」と伝えれば大丈夫です。
ただし、刑事事件の内容や、逮捕・勾留・裁判など手続きの詳細については、相談の対象外となりますので、生活への不安に関する相談のみとなります。
児童相談所や子育て支援窓口
お子さんがいるご家庭では、「親が逮捕された」ことで子どもが不安定になったり、学校や保育園でのサポートが必要になることがあります。
「児童相談所」や「子育て支援センター」なども、必要に応じて利用できます。
「どう接していいかわからない」「誰にも相談できない」時も、まず電話やメールで相談してみてください。
児童相談所相談専用ダイヤル | 0120-189-783 |
こども家庭庁 相談窓口 | https://www.cfa.go.jp/children-inquiries |
弁護士へ相談
逮捕や刑事事件のことで、「法律の専門家」に相談したいと思っても、「どこに頼んだらいいの?」「費用はいくらかかるの?」といった不安があると思います。
ここでは、無料・有料の法律相談の窓口やその特徴、利用の流れについて詳しくご案内します。
法テラス(日本司法支援センター)
「法テラス」は、国が運営する法律相談の総合窓口です。
刑事事件や逮捕に関する悩みも、無料または安価で弁護士に相談できる窓口が用意されています。
相談できる内容
- 家族が逮捕されたときの今後の流れ
- 弁護士への依頼方法、費用
- その他、法律上の不安や疑問
料金・利用方法
- 初回相談は無料(一定回数まで)
- その後も、一定の条件で無料や減額になる場合あり
- 電話・メール・対面での相談可
こんな方におすすめ
- まず何から相談すればいいか分からない方
- 弁護士費用が心配な方
法テラス公式サイト
弁護士会の法律相談センター
各都道府県の「弁護士会」でも、一般市民向けの法律相談窓口を設けています。
- 無料法律相談(初回・30分など制限あり)
- 有料法律相談(60分〇〇円など)
があり、刑事事件に強い弁護士を紹介してもらうこともできます。
予約や詳細は、各地の弁護士会ホームページや電話で問い合わせてください。
弁護士会名 | WEBサイト | 電話番号 |
第一東京弁護士会 | https://www.ichiben.or.jp/ | 03-3595-8588 |
第二東京弁護士会 | https://niben.jp/ | 03-3581-2255 |
神奈川県弁護士会 | https://www.kanaben.or.jp/ | 045-211-7705 |
千葉県弁護士会 | https://www.chiba-ben.or.jp/ | 043-227-8431 |
埼玉弁護士会 | https://www.saiben.or.jp/ | 048-863-5255 |
茨城県弁護士会 | https://www.ibaben.or.jp/ | 029-221-3501 |
栃木県弁護士会 | https://www.tochiben.com/ | 028-689-9000 |
群馬弁護士会 | https://www.gunben.or.jp/ | 027-233-4804 |
静岡県弁護士会 | https://www.s-bengoshikai.com/ | 054-252-0008 |
愛知県弁護士会 | https://www.aiben.jp/ | 052-203-1651 |
大阪弁護士会 | https://www.osakaben.or.jp/ | 06-6364-1248 |
京都弁護士会 | https://www.kyotoben.or.jp/ | 075-231-2378 |
兵庫県弁護士会 | https://www.hyogoben.or.jp/ | 078-341-7061 |
広島弁護士会 | https://www.hiroben.or.jp/ | 082-228-0230 |
福岡県弁護士会 | https://www.fben.jp/ | 092-741-6416 |
札幌弁護士会 | https://www.satsuben.or.jp/ | 011-281-2428 |
仙台弁護士会 | https://www.senben.org/ | 022-223-1001 |
新潟県弁護士会 | https://niigata-bengo.or.jp/ | 025-222-5533 |
岡山弁護士会 | https://www.okaben.or.jp/ | 086-223-4401 |
香川県弁護士会 | https://kaben.jp/ | 087-822-3693 |
沖縄弁護士会 | https://www.okiben.org/ | 098-865-3737 |
その他の無料法律相談
- 市区町村の無料法律相談(市役所などで定期開催)
- 消費生活センターの法律相談
- NPO法人が運営する法律ホットライン
なども活用できます。
地域によっては「夜間や土日」も対応している場合もあるので、自治体の広報誌やウェブサイトもチェックしてみてください。
有料の法律相談・弁護士依頼
「確実にすぐ弁護士に会って相談したい」「手続きを依頼したい」場合は、弁護士事務所に直接相談予約する方法もあります。
相談料は30分5,000円~10,000円ほどが目安ですが、「刑事事件」や「逮捕」に関する初回相談を無料にしている事務所も多くあります。
- 料金体系は必ず事前に確認
- 契約前に複数の事務所を比較するのもOK
- 法律事務所のWEBサイトに、刑事事件を得意としている事務所であることを確認
- 近隣に刑事事件を得意としている法律事務所がない場合は、電話やZOOMなどリモート相談ができる事務所に相談することも検討ください。
差し入れ相談
留置場・拘置所にいるご家族へ「差し入れをしたい」「でも自分では行けない」「何を持っていけばいいか分からない」・・・
そんな時は、ぜひ「さしいれや」にご相談ください。
差し入れとは?なぜ大切なの?
留置場に入ったご家族にとって、外部からの「差し入れ」は、とても大きな心の支えになります。
- 差し入れ品を受け取ることで、「自分はひとりじゃない」と感じてもらえる
- いつも通りの生活に少しでも近づける
- 精神的な安定や健康維持にもつながる
差し入れをすることは、とても重要な役割となります。
差し入れはどうすればできるの?
留置場によって「差し入れできるもの」や「手続き」「ルール」が違うため、初めてだととても戸惑います。
たとえば、
- 衣類・日用品の種類や個数に制限がある
- 差し入れの予約手続きが必要な場合がある
- 書籍の数量や現金の差し入れ上限がある
さしいれやでは、これまでたくさんのご相談を受けてきた経験から、一人ひとりの事情やご希望に合わせて最適な方法をアドバイスしています。
「さしいれや」のサービス内容
- ご家族の状況や希望を丁寧にヒアリング
- 差し入れ可能な物品のご提案と手配
- 施設のルールを確認し、スムーズなお届け
- 面倒な施設とのやり取りを代行
- 急ぎの場合も迅速対応
- プライバシー配慮と秘密厳守
相談・依頼方法
- まずは「お問い合わせフォーム」「お電話」でお気軽にご相談ください
- 無料でご相談可能
- お見積りや手続き方法も丁寧にご案内
- サービス内容や料金、実際の流れなど、どんな些細なこともお気軽にお尋ねください
こんな方におすすめです
- 差し入れに行ける時間が取れない
- 仕事や家庭の事情で遠方からしか支援できない
- 何を持って行けばいいか分からない
- ご家族に気持ちを届けたいが方法が分からない
一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
その他NPOやボランティア等
公的機関や弁護士以外にも、民間のNPOやボランティア団体が、逮捕や留置場の家族をサポートする活動をしています。
ここでは、どのような団体があるのか、どんな支援が受けられるのかを、お伝えします。
家族会・支援団体
特定非営利活動法人WorldOpenHeart
https://worldopenheart.com/
全国の様々な状況にある加害者家族に寄り添う活動を行っています。
「家族の逮捕に、どうしたらよいかわからない」という相談を電話でも受け付けています。
<加害者家族ホットライン>
https://worldopenheart.com/consultation/
NPO法人による無料相談・支援
「どこに相談すればいいかわからない」ときは、行政やNPOをいくつか同時に利用しても問題ありません。遠慮なく問い合わせてみてください。
さいごに
家族が逮捕されるという出来事は、とても大きなショックと不安をもたらします。
しかし、「一人で悩まず、だれかに相談できる」ことがあります。
さしいれやも、「差し入れ」という形で、ご家族の不安や負担を少しでも和らげられたらと心から願っています。
この記事が、少しでもあなたの力になれたら幸いです。
何か困ったことがあれば、いつでも「さしいれや」にご相談ください。
あなたの状況や気持ちに寄り添いながら、できる限りサポートいたします。